2007年9月アーカイブ
インプラント ケース:2
インプラント埋入オペがありました。
左側上顎5・6・7番相当部です。
この方は、半年前にブリッジの後方支台が抜歯になりました。
3?4年前までは、堀歯科医院に定期的にメンテナンスに来院されていたのですが、このところ来院されていなかったので、少々心配していました。
(エムドゲイン法を用いた歯周病治療を他の部位に行っていたので、印象に残っていたのです。)
その後、GBR法を行い、インプラント埋入のための歯槽骨増大を試みました。
サイナスまで1ミリ程度しか骨がなく、すぐにインプラントを埋入することができませんでしたが、
GBR法により6ミリまで増大させることができました。
6ミリと言ってもまだ骨量が不足しています。
そして本日、ソケットリフトを併用したインプラント埋入を行いました。
ワンピースタイプのHAコーティングインプラント12ミリを3本埋入しました。
ソケットリフトにて、シュナイダー膜を6ミリ挙上したことになります。
初期固定も十分得られたので、明日の来院が楽しみです。
それにしても、抜歯時期の遅れた患者さまが、その後インプラントを希望されると、
どうしてもファイナルまでいくまでの期間が長くなってしまいます。
この方の場合は、抜歯後10ヶ月から1年にようやくファイナルの予定です。
骨も増大させることができる時代になってはいるものの、やはり患者さまの自前の骨(自家骨)
が最初からある方が良いということは言うまでもありません。
インプラントも治療オプションに含めている方は、時に戦略的抜歯もやむを得ないと考えています。
インプラントを安心・確実に行うために
堀歯科医院のインプラント治療では、埋入オペ前にCT撮影を行っています。
このインプラント前のCT撮影を行う目的は、インプラント埋入を考えている部位に、どの程度の骨があるのか、骨質はどのくらいなのかについて、予め把握することにあります。
CTなしでインプラント治療を行う歯科医師も少なくありませんが、個人的には、歯科医院でルーチンに撮影されているパノラマエックス線写真だけでは、やはり情報量が不足していますね。
CT撮影時には、堀歯科医院ではステントといって、プラスティックの装置にエックス線不透過のピンを埋め込んだものを患者さまには装着していただいております。
今日は休診日を利用して、明日セットのステントを製作しておりました。
通常は、歯科技工士に製作を依頼しているのですが、納期が遅くなる場合は私自ら製作することもあります。
ほんの数日早くなるだけなのですが、患者さまの喜ぶ顔を早く見たいというアツイ思いで、休みを潰しての技工です。
咬んでいるようで、押しつぶしているに過ぎない入れ歯から、一日でも早く卒業し、再び咬める喜びを味わって欲しいと切に思う私でした。
インプラントセミナーで東京出張!
インプラントセミナー参加のため、東京出張です。
今回は上顎臼歯部に頻発する、骨質も悪く歯槽骨も少ないような症例でもインプラント埋入を可能とするテクニック習得のための東京出張です。
現在は既存の歯槽骨がある場所にインプラントを埋入できるのは当たり前の時代ですが、少々条件が悪くても、何とかインプラントを機能させる事ができる歯科医師でありたいものです。
でも、それが裏づけのない変な自信であってはいけません。
確実に、確実に、一歩ずつ着実に歩んでいきたいと考えています。