2007年12月アーカイブ
インプラント ケース:5
本日のインプラントは、今年最後のインプラント埋入です。
下顎左側7・6・4・3、および上顎右側5に計5本のインプラント埋入です。
来年早々にインプラント埋入することも考えましたが、『少しでも早くインプラント治療を受け、一日でも咬めるようになりたい!』という患者さまの希望があったということもあり、年末もかなり押し迫った時期ではありますが、インプラント治療を行うことにしました。
堀歯科医院のインプラント埋入オペが痛みも腫れも全くないために、当院スタッフのカウンセリングにも自然と自信がみなぎっていたのでしょう。
堀歯科医院でもインプラント埋入後に定期的に経過観察を行っていますが、レーザーを照射したり、消毒を行ったりする程度であることもあり、『もう少し長めの間隔のアポイントでもいいのでは?』という意見があるくらいです。
この患者さまが『インプラント治療を受けてよかった。』と心から思える日が一日でも早く来るために、私はできることを行動に移していきたいと考えています。
インプラント!インプラント!インプラント!
今日は朝から下顎右側5・6・7インプラントのファイナルの印象。
午後は下顎両側4・5・6インプラントのプロビジョナルのセット。
夕方からは今年最後のインプラント埋入予定の患者さまが残存している歯牙が完全に二つに破折したとして来院。
インプラントを埋入する本数と位置が変更となったために、診療終了後に東北大学歯学部付属病院へインプラント埋入シュミュレーションを再度行うために出かけることになりました。
この度、口腔診断科のF先生、O先生には大変親身になって相談に乗っていただき、大変ありがたく感じました。
大学の先生は歯科臨床だけでなく、研究や教育も同時に行っているために、とても忙しく、いわば一人三役という状態です。
また、それでけでも忙しいのに、私のような開業歯科医師のインプラント埋入シュミュレーションの相談にも乗るシステムも構築しており、一人三役どころか一人四役です。
そのような多忙な歯科医師にかなり長時間にわたり、シュミュレーションを手伝っていただき、今回もストレスフリーでインプラント埋入ができるイメージが確固たるものとなりました。
これから、頂いてきたシュミュレーション結果をもとに最終的な確認をするところです。
インプラントのシュミュレーション
インプラントのシュミュレーションが完了しました。
今回のインプラントは、下顎左側6・4・3番、上顎右側5番の計4本。
今回は、埋入部位に骨が比較的多く存在しており、比較的容易な症例であると考えています。
抜歯即時インプラントも可能だったかもしれませんが、患者さまがどの治療方針を選択するかについて考える時間が必要だったため、抜歯後治癒を待ってから、インプラントを埋入する運びとなりました。
重度の虫歯で抜歯になったケースでは、骨が十分に残っているケースもあり、難症例ではないことも多いように思います。
一方、歯周病で歯を喪失したケースでは、骨が大きく欠損しているケースも少なくなく、時に骨造成を必要とすることも少なくありません。
インプラントも骨のあるところに埋入するのは簡単です。
きちんと咬み合わせを構築できるように、顎関節に負担がかからないように、インプラントを埋入することができるかどうかが、初心者と上級者の相違といえるでしょう。
インプラントで新たな人生が始まる!
インプラントを希望されている方が堀歯科医院に来院されました。
その方は前歯に入れ歯を入れていたのですが、入れ歯を嫌っているというよりも、むしろ憎んでいるという思いが私には感じられました。
なぜそんなにも入れ歯を憎んでいるのか、そしてなぜそんなにもインプラントを強く望むのか、カウンセリングを続けているうちに、その患者さまからこんなエピソードを聞くことがきました。
その方は、複数のご夫婦で一緒に食事を楽しまれていたそうなのですが、何となく『入れ歯が緩いな。』とは思いながらも、そのまま会話を続けていたところ、何かの拍子に入れ歯をテーブルに落としてしまい、テーブルにぶつかった入れ歯が跳ね返って床に音をたてて落ちてしまったそうなのです。
その状況に対して、周囲の方も何と声をかけていいやら、戸惑うばかりだったようです。
長らく入れ歯を使用されていたそうなのですが、いつ思い出しても恥ずかしいと感じる出来事で、『なんとしても入れ歯を卒業したい!あんな恥ずかしい思いは今後一生したくない!』という強い思いで来院された、とのことでした。
その事件が起きる前は、少々食べにくい、あるいは少々お話がしにくいなどの不快症状はあったものの、『入れ歯なんだからそんなもんだろう。』というくらいの認識だったそうです。
でも、その事件以降、一刻も早く現状を打破するべく、その方の行動は始まったそうです。
インプラントという治療方法があるという情報を仕入れ、インプラント治療を既に受けた方の感想を聞いたりしたそうです。
その事件が起きるまで入れ歯を毛嫌いするほどではなかったそうなのですが、その事件が起きた際に、たまたまご主人も同席されていたこともあり、『今後、このような恥ずかしい思いは絶対にしたくない!』という奥様の強い意志を受け入れてくれたそうです。
そんな辛い思いをされた方もようやく、インプラントで咬めるようになりました。
決して前歯が落ちてくることもなくなりました。
そしてその方はインプラントにより新たな人生が始まることでしょう。
私はインプラント治療を行うことで、その方に今後前歯が決して床に落ちることはないし、一般の方が口元を見ても絶対に人工の歯根ということが見破ることができない、見た目が限りなく自分の歯を同じという状況を提供することに貢献しました。
またそれだけではなく、絶対の安心感というかけがえのないものも提供することができました。
同じくインプラント治療といっても、それぞれの患者さまのこれまでの経緯によって、インプラント治療を通して望む生活が大きく異なるということを痛感させられる出来事でした。
インプラント ケース:4
インプラント埋入オペがありました。
本日のインプラントは、上顎左側6・7番相当部。
骨量は6番が7mm、7番が8mm程度。
埋入フィクスチャーは径4.2mm、長さ12mmのインプラント。
若干骨量が少ないため、ソケットリフトでシュナイダー膜を挙上した後、インプラント埋入を行うこととなりました。
すなわち、6番は5mm、7番は4mm程度のシュナイダー膜挙上となります。
ソケットリフトなしで上顎臼歯部にインプラントができる症例は余りありませんが、ソケットリフトも最近ではインプラント治療において、ルーチンなものとなってきているように感じます。
インプラントセミナー発表準備!
歯科医師向けインプラントセミナー講師を引き受けた私ですが、次第に発表当日が近づいてきております。
ただ骨のあるところにインプラントを埋入するというのでは芸がないので、ソケットプリザベーション、GBR、ソケットリフトを併用した骨造成、おまけでエムドゲインについても発表して来ようかと考えています。
当初は二つの症例をお見せしようかと考えていたのですが、割り当ては30分しかないために、どうやら少々オーバーしそうな勢いです。
ひとつの症例で今以上に膨らませてお話するか、コンパクトにまとめたものを二つお見せするかというところでしょうか。
やはり人前でプレゼンテーションするというのは、ある意味勉強になりますね。
自分の中ではエビデンスがあると考えているものでも、実際にそれが誰のどの論文かまで調べ上げるのは意外と骨が折れます。
今回の症例発表を利用して、インプラントについて、自らの頭を整理してみたいと考えています。