2010年5月アーカイブ
インプラントで口臭克服!
根の先に病気が出来て、時々そこから膿が出ているために、口腔内が常に発生する不快な味や臭いにお悩みの方が来院されました。
根の病気については、直径が4ミリを超えるものについては、長期間に亘り、根の治療をしても治癒はしないとされています。
そこでそのような歯牙を治療する場合には、第一選択は抜歯となります。
抜歯をすることで、同時に膿の袋も除去することになるので、そこが原因で口臭が発生していたものについては、口臭は消失することになります。
その後その部位を咬めるようにする治療が必要となるのですが、インプラント、ブリッジ、入れ歯と3つの方法があります。
ブリッジは固定性の補綴物(被せ)となりますが、清掃性は以前よりも難しくなります。
また入れ歯はそれ自体が臭いのものとなる場合があります。
固定性でなおかつ口臭が発生しにくい方法はインプラントという見方が出来ると思います。
インプラント治療よりも優先するべきこと!
インプラント治療を含めた全顎的な治療を希望される方が来院されました。
この方は、左下臼歯部に欠損があり、同部位にインプラント治療を希望されての来院でした。
私が診断するに、顎関節部、特に左顎関節部に明瞭な器質的障害を有する患者さまで、まずは顎位を修正し、より理想的な咬み合わせを構築する必要があると診断することが出来ました。
右下に明らかに低位な補綴物が装着されており、顎位も右後方に偏位している状態で、その状態に何とか身体が適応している状態でした。
このような状態では、全身的な身体の状態としては、右肩が上がり、頭位も右に傾き、背骨も左に湾曲したCの形態に湾曲していることが推測できます。
(ショルダーバックは常に右肩でひっかけないと、ずり落ちてくる状態となります。)
姿勢の重心が前後的・左右的に中心にありませんから、まっすぐ立ってられないと思います。
(私も同じような状況をスプリント治療で改善した経験があるので、その前後でどのくらい状況が改善するのか、実体験で認識しているつもりです。)
堀歯科医院では、このような症例の場合にはまずは顎位を修正する必要があると考えております。
頭蓋に対して下顎骨の位置を決定し、その位置を基準に歯牙形態を正しい形態に修正する必要があるのです。
開口障害、開口時疼痛、開口時顎偏位等が認められる症例も少なくないので、まずはそれらを修正する必要があるということになります。
すなわち、そのような機能障害を除去したうえで、理想的な咬み合わせを構築する必要があるということです。
また、左上第一大臼歯の欠損を放置してしまったことも現在のような状況を惹起してしまった一要因であると推測できます。
左上第一大臼歯の欠損を放置したために、第二大臼歯が前方に傾斜したしまったのです。
傾斜してしまった第二大臼歯は本来の面積の半分も咬むことができません。
そのため、同部位が負担するべき咬合力は第二小臼歯あるいは第一小臼歯にかかってしまいます。
しかしながら、小臼歯には大臼歯が負担できるほどの過大な咬合力は負担できません。
過大な咬合力を負担させ要とすると、その部位の歯根破折が生じたり、虫歯と同じような痛みが生じたりすることも少なくありません。
これは大臼歯部が負担するべき咬合力を小臼歯部が負担せざるを得なくなった場合の症状の一例です。
まずは顎位を決定し、その後で欠損部位をの咬み合わせを構築するというのが正しい治療の流れであるはずです。
しかしながら、そのような治療方針も患者さまとドクターとのコンサルテーションで決定されるものと私は考えております。
私たち歯科医師と患者さまとの間に治療方針は存在することが多いのが現状だからです。
私の中での最も理想的な治療方針は明確です。
後は患者さまがどのようなゴールをお望みかということで、最終的なゴールが決定されるということになるのです。
インプラント治療後のメンテナンスの重要性
インプラント治療では被せが終了した後でも定期的にその状態をチェックする必要があります。
インプラントは天然歯よりも咬み合わせが強くならないようにするのが一般的です。
しかしながら、そのような咬み合わせを構築しても、しばらくすると咬み合わせは変化していることも多く、インプラントの咬み合わせが相対的に強くなっていることもしばしばです。
そのため、定期的な咬み合わせのチェックおよびクリーニング(メンテナンス)が必須となります。
個人的にはインプラントのオペそのものよりも、メンテナンスの方がエネルギーを要するのではなかろうかと思うくらいです。
というのも、患者さまにその重要性をしっかりと理解させるだけではなく、関心を持ち続けてもらわなくてはならないのが、このメンテナンスだからです。
堀歯科医院でもメンテナンスについていかに興味を持っていただくか対策を練ってきましたが、それでもすべての患者さまがメンテナンスに来院しているわけではありません。
埋入オペに対するスキルアップには、これまで多大なエネルギーを割いてきましたが、これからはメンテナンスを含めたマネジメント構築を考えていかなくてはならないと感じています。
インプラントのシュミュレーション
インプラントのシュミュレーションを行いました。
堀歯科医院のインプラント治療では、実際のインプラント埋入の前に、CTでの術前診査を必須としております。
このCT術前診査では患者さまの顎骨を1ミリ幅のスライスで切断した場合のデータが得られますので、歯槽骨の形状、歯槽骨の質と量、神経や血管の位置、副鼻腔の位置と形状などを実際のオペ前に3次元的に把握することが可能となります。
今回の下顎臼歯部におけるインプラントシュミュレーションでは、骨質は悪くないものの、骨量については左右ともに豊富ではなく、ショートインプラントの適応症であると判断することが出来ました。
ショートインプラントでは、ドリリングの方向にブレが全く許されません。
ショートインプラント適応症例での初期固定は卓越した技術的が要求されるものの一つです。
このような症例では、アダプテーションテクニックを駆使した埋入オペが適当と考えております。
インプラントだけでは解決しない症例
インプラント治療を含めた全顎的な治療を希望される方が来院されました。
(元々は欠損した部位にインプラント治療を希望されての来院でした。)
この方は、左下臼歯部に欠損があり、同部位にインプラント治療を希望されての来院でした。
私が診断するに、顎関節部、特に左顎関節部に明瞭な器質的障害を有する患者さまで、まずは顎位を修正し、より理想的な咬み合わせを構築する必要があると診断することが出来ました。
右下に明らかに低位な補綴物が装着されており、顎位も右後方に偏位している状態で、その状態に何とか身体が適応している状態でした。
このような状態では、全身的な身体の状態としては、右肩が上がり、頭位も右に傾き、背骨も左に湾曲したCの形態に湾曲していることが推測できます。
(ワンショルダーのバックは常に右肩でひっかけないと、ずり落ちてくる状態となります。)
姿勢の重心が前後的・左右的に中心にありませんから、まっすぐ立ってられないと思います。
(私も同じような状況をスプリント治療で改善した経験があるので、その前後でどのくらい状況が改善するのか、実体験で認識しているつもりです。)
堀歯科医院では、このような症例の場合にはまずは顎位を修正する必要があると考えております。
頭蓋に対して下顎骨の位置を決定し、その位置を基準に歯牙形態を正しい形態に修正する必要があるのです。
開口障害、開口時疼痛、開口時顎偏位等が認められる症例も少なくないので、まずはそれらを修正する必要があるということになります。
すなわち、そのような機能障害を除去したうえで、理想的な咬み合わせを構築する必要があるということです。
また、左上第一大臼歯の欠損を放置してしまったことも現在のような状況を惹起してしまった一要因であると推測できます。
左上第一大臼歯の欠損を放置したために、第二大臼歯が前方に傾斜してしまったのです。
傾斜してしまった第二大臼歯は本来の面積の半分も咬むことができません。
そのため、同部位が負担するべき咬合力は第二小臼歯あるいは第一小臼歯にかかってしまいます。
しかしながら、小臼歯には大臼歯が負担できるほどの過大な咬合力は負担できません。
過大な咬合力を負担させ要とすると、その部位の歯根破折が生じたり、虫歯と同じような痛みが生じたりすることも
少なくありません。
これは大臼歯部が負担するべき咬合力を小臼歯部が負担せざるを得なくなった場合の症状の一例です。
まずは顎位を決定し、その後で欠損部位の咬み合わせを構築するというのが正しい治療の流れであるはずです。
(実際のところ、治療方針は患者さまとドクターとのコンサルテーションで決定されるものですから、理想的な治療ゴールもあれば、目先の痛みを取るだけのゴールもあるというのが現状です。
概ね理想的な治療ゴールは一つですが、実際の治療ゴールは様々であるということになります。)
私の中での最も理想的な治療方針は明確です。
後は患者さまがどのようなゴールをお望みかということで、最終的なゴールが決定されるということになるのです。
インプラントか、それともブリッジか?!
前歯部のセラミックス矯正の患者さまが来院されました。
他院で13年前に前歯部に埋入したインプラントにトラブルが発生し、同部位のインプラントを除去するか、そこをスリープさせてブリッジにするのかで、治療方針を選択していただいた方でした。
鼻腔底直下までの長いインプラントだったこともあり、患者さまはブリッジを選択されました。
歯牙の欠損形態の関係で、隣のブリッジも同時に土台に加えた形でのブリッジとなりました。
患者さまが来院された時点での前歯部の審美性は、同時に作製したブリッジにも関わらず、色調が合っていないこと、さらに口元全体を考えると、幾分前歯歯冠長が長い印象がある点が問題点として挙げられました。
プロビジョナルクラウンでより良い歯牙形態を模索していき、口元と最も調和した状態でのプロビジョナルクラウン形態を歯科技工士に情報提供します。
歯科技工士は私の製作したプロビジョナルクラウンと形態が近似したセラミックスを製作するという段取りです。
また13年前に製作したセラミックスは、現在の患者さまの肌の色を基準に考えると、幾分白いように感じられました。
患者さまとのコンサルテーションの結果、今回は前回のセラミックスの色調よりも幾分落ち着いた色調にすることになりました。
今日も歯科技工士の方とこの方のセラミックスの形態や色調についてディスカスションを行い、完全に私の中でのセラミックスのイメージを伝達したつもりです。
次回のセラミックスのセットが楽しみです。