2011年2月アーカイブ
インプラントでお口のリハビリをしよう!
歯科医院で入れ歯を作ってもらったそうなのですが、痛くて入れておくことが出来なかったそうなのです。
お口の中を拝見すると、下顎の内側に立派な骨隆起が認められました。
(骨隆起は咬合力が大きい方のお口に特異的に認められるもので、ご自分の歯を自らの咬合力で破壊してきた経緯をもつ方が多いのです。)
またそれだけでなく、歯肉の厚さが薄い人は、入れ歯の下のクッションの厚みが少ない状態なので、入れ歯という治療方針が適当でないケースも多いのが実情です。
インプラント費用を安くしたいあなたに
歯槽骨の幅や高さが十分あるケースにおけるインプラント治療では、太くて長いインプラントを選択することで、埋入するインプラント体の数を減らすことができます。
その結果、コストダウンすることにつながるので、インプラント治療の費用を安く抑えたいとお考えのあなたには朗報といえるかもしれません。
(その代表格は、オールオンフォーですね。)
まずは太さについてですが、長期に安定したインプラントでは、インプラントの周囲に2ミリの歯槽骨が存在していると言われています。
(このデータは、インプラント全般に言えるものですが、オールオンフォーにおけるインプラントの周囲骨は、2ミリではまだまだ不足していることでしょう。)
たとえば径が4ミリのインプラントの場合には、歯槽骨幅が最低6ミリはないと長期の安定は望めないということになります。
ところが、歯槽骨のボリュームが少ない日本人では、幅が6ミリもないケースがほとんどだという現状があります。
インプラントケース : 42
今回のインプラントは、左下臼歯部。
長きに亘って、部分入れ歯を使用されてきた方でした。
歯の残存状態は、下顎前歯部7本と右下の親知らずの計8本、入れ歯のバネは左下小臼歯、右下犬歯、右下親知らずの3か所という状態です。
犬歯の形態はシャベルのような形態をしているので、小臼歯や大臼歯と比較すると、バネの効きが一般には弱く、主にバネが効いているのは、この方の場合、右側の2つのバネということになります。
抜歯と同時に歯が入る方法があります。
本日の患者さまは、重度の歯周病の方です。
すべての歯を連結固定をしているために、各歯牙の動揺度を把握することができません。
このような方の場合、レントゲンや歯周組織検査データから歯牙の状態を正確に把握し、その歯牙を残すのか残さないのか決断していかなくてはなりません。
もちろん、残した歯牙には、入れ歯のバネのかかる歯牙もありますから、それに耐えられるかどうかの判断も重要となります。
今回は上下で10本の歯牙を一回に抜歯し、同時に入れ歯を装着するという抜歯即時義歯というテクニックを使用することにしました。
歯磨きが完璧でも歯がなくなる理由
一度歯科治療が完了しても、その良い状態を維持するために行う行為をメンテナンスと言います。
このメンテナンスは、自動車などの機械についてのみの概念ではありません。
歯科医療におけるメンテナンスとは、定期的に患者さまに来院していただき、徹底的な歯垢や歯石の除去を行い、清潔な状態を維持することです。
メンテナンスも当然のことながら、しないよりもした方がいいに決まっているわけですが、それでは、メンテナンスに通い、清潔な状態を維持させれば、トラブルは全くないかと言えば、必ずしもそんなことはありません。
なぜなら、歯は過大な咬合力がかかると寿命が短くなるようにできているからで、これは清潔レベルを向上させるという従来のメンテナンスとは全くの別次元のものだからです。
では、特定の歯に過大な咬合力がかかってしまうメカニズムをご説明いたしましょう。
日本人の多くに共通している点なのですが、日本人は一般に歯並びが悪く、歯が前後的・左右的に重なりがある方がほとんどです。
歯同士に重なりがある場合、たくさん働いている歯と、そうではない歯に大きな差が生じます。
これはすなわち、特定の歯に咬合力が集中することを意味します。
そのような歯では、歯磨きが完璧でも歯牙は破壊されております。
それでは、歯を失わないために、何をしたらよいのでしょう?
堀歯科医院では、メンテナンスに多大な時間と費用とエネルギーを費やすくらいなら、まずは歯列矯正が必要であろうと考えております。
またすでに歯牙を失い、歯のないところがある方には、可能な限り歯列不正を整え、その後、歯のないところにはインプラント治療を行い、既存の形態不良な被せには適切な形態を付与し、咬み合わせを安定させることが何よりも重要であるはずです。
もちろん、歯牙が欠損している歯列では、歯列矯正が容易ではないですから、高度な技術が必要となります。
患者さまの歯を守るためには、一見当然のことのようにも感じられる治療方針ですが、堀歯科医院のように、歯列矯正、インプラント、咬み合わせ治療など多岐にわたる分野を診療科目に持つ歯科医院は、宮城県広しと言えど、数えるほどしかないのです。
歯医者の告白!
私が何気なく、『私たちと同世代の歯医者は大学でインプラントを習っていません。
それゆえ、インプラントに関しては、すべて卒後自力で勉強して現在があるんです。』と告白しました。
それを聞いた業者さん、『えー!!!そうなんですか!!!』という返答。
入れ歯を入れると歯がなくなる理由
それでは、入れ歯のバネのかかる歯はなぜだめになるのでしょうか。
その一つの原因は虫歯です。
入れ歯のバネは、自浄作用が期待できる唾液の流れを邪魔するので、バネのかかった歯は虫歯になりやすいのです。
またもう一つの原因は歯槽膿漏です。
実は歯槽膿漏は、単に歯磨きが悪いだけで発症するものではありません。
歯磨きが悪くて歯槽膿漏のバイ菌が歯をダメにするのは割と広く知られておりますが、それに加えて、その歯に横方向に揺さぶる力が持続的にかかる場合、急激に歯槽膿漏は進行します。
バネは歯にピッタリとしていて、その後ろ(あるいは前)に歯のないところに入れ歯があるとしましょう。
入れ歯の部分は粘膜の厚さ分、咬むと沈み込みますが、バネはピッタリと歯を抑えているので、歯には抜くような力が持続的にかかるのです。
これがバネがかかった歯がダメになるもう一つの原因です。
それでは、残された歯の数を減らさないようにするためにはどうした良いのでしょうか。
答えはいたって明確です。
『残された歯の犠牲の元に、歯がない部分を咬めるようにする』という治療方針を受け入れないということです。
これはブリッジについても同様のことが言えるのです。
余命3年で、インプラント治療を決断!
そんなある日、定期健診で堀歯科医院に来院されたその方が、『ガンで余命3年って、お医者さんに言われたの。でもね先生、私インプラント治療を受けたい!おいしいものを何でも食べれるようになって、残された命を楽しんで過ごした!』と仰いました。
私はその言葉に、その方の心の叫びのようなものを感じました。
インプラントケース : 41
歯科医院で入れ歯を作ってもらったそうなのですが、痛くて入れておくことが出来なかったそうなのです。
お口の中を拝見すると、下顎の内側に立派な骨隆起が認められました。
(骨隆起は咬合力が大きい方のお口に特異的に認められるもので、ご自分の歯を自らの咬合力で破壊してきた経緯をもつ方が多いのです。)
またそれだけでなく、歯肉の厚さが薄い人は、入れ歯の下のクッションの厚みが少ない状態なので、入れ歯という治療方針が適当でないケースも多いのが実情です。
骨隆起がある人は入れ歯で苦労する。
骨隆起とは、骨が過剰に発育することによって下顎や口蓋にできる、非腫瘍性(ガンではない)のふくらみのことを指し、歯牙に大きな力がかかる場合などがその原因と言われています。
(ちなみに骨隆起が頻繁に認められる部位には、下顎舌側、上顎口蓋、上下顎頬側があります。)
この骨隆起がある患者さまは、咬合力が過大であるがゆえに、歯牙を破折させたり、歯牙周囲の骨を破壊することも少なくありません。
また骨隆起が認められる患者さまは、入れ歯で苦労されている方が多いという現実があります。
これは、骨隆起の上には入れ歯の外形を設定しないので、入れ歯の大きさが小さいのに、その上にかかる力が普通の人よりも大きくなっているからです。
それでは、骨隆起があり、歯牙をすでに失っている方は、どうしたらいいのでしょう。
一つは、骨隆起をすべて削り取り、通法通り入れ歯を製作する選択肢です。
一般に骨隆起の上には薄い粘膜が一層だけですから、骨隆起 除去治療後の治癒には長期間を要し、痛い思いをする期間がどうしても長くなります。
もうひとつは、骨隆起をそのままにして、歯牙を失った部位には、インプラント治療を行なうという選択肢です。
こちらの場合、骨のボリュームは十分あることが多いので、埋入自体はそれほど困難ではありません。
インプラントをすることで、現在残っている歯牙が負担する咬合力を減らすことが出来ますから、ご自分の歯牙の寿命が長くなるのです。
入れ歯で恥ずかしい思いをしたあなたへ
歯科医院で入れ歯を作ってもらったそうなのですが、どうしても入れ歯の下に入った食べものが気になって、食事中に入れ歯を外したくなることを悩まれていました。
そんな折、その方に決定的な事件が起きてしました。
会社の宴会で、何気なく入れ歯を外している様子を運悪く若い女子社員に見られてしまったそうなのです。
しかもその女子社員が思わず、『課長!気持ち悪い!』という声を上げたことで、宴会場にいたすべての社員に入れ歯を使用していることがばれてしまい、とても恥ずかしい思いをしたそうです。
それからというもの、同僚にその事件を一刻も早く忘れて欲しいという思いがあってからか、知らず知らずのうちに社内でも目立たないようにしていたそうです。
そのようなトラウマを抱えている人間を見て見ぬ振りが出来ず、友人がインプラントという治療法があるということを教えてくれたそうなのです。
その方はご友人が堀歯科医院ですでにインプラント治療を受けて、仕事もプライベートも充実しているという事実を知り、自分もすぐにインプラント治療を受ける決心をされました。
現在、インプラントの最終の被せ物のセットも終了したところです。
その方は、仕事でも評価されるようになり、同僚にも一目置かれるようになったと嬉しそうな表情を見せてくれました。
インプラントで、その方の人生を変えることができるなんて、最高ですね。
歯肉が薄い人は入れ歯で苦労する。
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一つは入れ歯が動いて、粘膜がこすれて痛いケースです。
この場合には、入れ歯が動かないように、入れ歯の外形を変える必要がありますが、患者さま自身も入れ歯が動かないような入れ歯の使用方法を体得する必要があります。また多くの場合、調整により、入れ歯の外形が小さくなることが多いので、痛みはなくなったけれど、やはり入れ歯が緩いという訴えがあるケースも少なくありません。
そして、入れ歯の痛みがあるときに、よくあるケースが入れ歯は動いていないのに、歯肉が薄いために痛い場合です。
この場合には、患者さま自身の顎の骨と入れ歯の間に挟まれた歯肉の厚さが薄いことにより、問題が発生しています。すなわち、顎と入れ歯の間に歯肉が挟まれて痛みが出ているわけですから、物を咬む力を減らして入れ歯を使用する必要があります。
(硬い骨と硬い入れ歯の間に歯肉が挟まれた状態であれば、痛みがあるのも不思議はないですね。)
入れ歯による痛みを感じないようなレベルで咬むような食習慣を体得できる方は、入れ歯のままで問題ないということになりますが、若いころの ように分厚いステーキでもあわびやつぶ貝などの海の幸も、意識せずに食事がしたいという方には、入れ歯という治療方針自体が不適当ということになります。このような方には、やはりインプラント治療がお勧めです。
歯肉が薄いタイプであろうとも、顎の骨でダイレクトに咬む力を受け止めるインプラントであれば、若い時のように食べものの種類を選ぶことなく食事を楽しめるからです。
インプラントで、入れ歯の痛みから解放されるといいですね。
歯並びを治して、インプラントをしよう!
そのような方のほとんどは、矯正を標榜している歯科ではなく、一般歯科を来院されるので、被せで対処する方法がルーチンに取られております。
(残念なことですが、矯正治療を行っていない歯科医院で、わざわざ矯正の話はしないのが現状なのです。)
そのため、本当は歯並びが悪いことを気にしているにもかかわらず、他の歯科医院では奥歯の方にどんどんブリッジを入れるような治療を繰り返されて、後になって実は歯列矯正に興味があったというケースは枚挙にいとまがないのです。
でも、堀歯科医院では、歯列不正がある状態で、歯牙がない部位があったり、被せもたくさん入っているというケースであっても、歯列矯正治療を行なっております。
まず歯列矯正を行い、その後、被せの形態が不良な部位には被せの再治療を行い、歯牙がないところにはインプラント治療をすればいいのです。
実際、堀歯科医院の初診で入れ歯が入っていた患者さまが、治療終了時には、歯並びが整い、取り外し式の入れ歯も不要になったという方がいるくらいです。
(この方の治療には、再生療法、インプラント治療、歯列矯正、審美歯科、歯肉の移植術など多くのテクニックを使用しました。)
正直なところ、同じように歯列不正でも、歯牙がない部位があったり、不良な被せがすでにお口の中に存在している患者さまに、歯列矯正を行うことは、被せも欠損もない通常の歯列矯正とは異なる技術が必要となります。
このような技術は、大学時代には決して教わることはない内容なので、私たちが日夜、研鑽に明け暮れる日々が続くのもむしろ当然のことなのです。