2022年2月アーカイブ
口腔乾燥症を引き起こす服用薬剤
1. 向精神薬 :ハルシオン、レンドルミン
2. 抗うつ薬 :デジレル、トリプタノール
3. 抗不安薬 :デパス、リーゼ
4. 利尿薬 : アルダクトン、フルイトラン
5. 抗ヒスタミン薬 : アレジオン、レスタミン
6. 高血圧治療薬 :アムロジン、アダラート
7. 気管支拡張薬 :スピロペント、メプチン
(参考文献)
伊藤加代子, 井上 誠. オーラルフレイルで注意したい薬剤のポイント. 臨床栄養 2020;137(4) : 583-586.
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唾液の中には、口腔内の細菌の増殖を抑える働きがあるリゾチームなどの物質が存在します。
口腔乾燥を引き起こすと、正常な場合と比較して、インプラント周囲炎に罹患しやすくなるものと考えられます。
セメント象牙境はエックス線的根尖からは最大2.5ミリ歯冠側に位置する.
・セメント象牙境は解剖学的根尖孔から約1.0ミリ、エックス線的根尖からは最大2.5ミリ歯冠側に位置すると報告されている。
また、これらの位置が一致したものは5%に過ぎなかったとする報告や、組織学的に一致したものはなかったとする報告もあり、臨床的にはその位置を正確に検出することは困難である。
(参考文献)
Sand AY, Al-Yahya AS. The location of the cementodentinal junction in single-rooted mandibular first premolars from Egyptian and Saudi patients : a histological study. Int Endod J 2003 ; 36(8) : 541-544.
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セメント象牙境はエックス線的根尖からは最大2.5ミリ歯冠側に位置することが明らかになりました。
解剖学的根尖孔と解剖学的根尖は1.38ミリも乖離していることがある。
・解剖学的根尖孔と解剖学的根尖は乖離していることが多く、乖離が発生する頻度は17-100%とさまざまな報告がある。
そして、その乖離は0.2-1.38ミリほどに及ぶという報告がある。
この乖離は前歯部よりも臼歯部において大きく、それは咬合力によりセメント質が添加されることが原因であるとされている。
(参考文献)
Arora S, Tewari S. The morphology the apical foramen in posterior teeth in a North Indian population. Int Endod J 2009 ; 42(10) : 930-939.
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解剖学的根尖孔と解剖学的根尖は乖離していることが多く、その乖離は0.2-1.38ミリほどに及ぶということが明らかになりました。
解剖学的根尖孔と解剖学的根尖は乖離していることが多く、その乖離は0.2-1.38ミリほどに及ぶということが明らかになりました。
埋伏智歯の存在する際の臨在歯のリスク
・Oenningらは、近心傾斜埋伏もしくは水平埋伏した下顎智歯に対してCBCTによる解析を行った結果、隣在歯である第二大臼歯に49.43%の頻度で外部吸収性歯根吸収が見られたことも報告している。
同時に、Nunnらは416人の男性の埋伏智歯と第二大臼歯の病的関連性を25年以上のデータを用いて解析した結果、軟組織によって埋伏している智歯が存在している場合に第二大臼歯に関する病変リスク(う蝕や歯周炎)は4.88倍増加したことや、隣接する智歯が骨内に埋伏している場合は2.16倍リスクが増加していたことを示した。
(参考文献)
Oenning ACC,et al. Mesial inclination of impacted third molars and its propensity to stimululate external root resorption in second molars -- a cone-beam computed tomographic evaluation. J Oral Maxillofac Surg. 2015;73(3): 379-386.
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水平埋伏下顎智歯の隣在歯である第二大臼歯に49.43%の頻度で外部吸収性歯根吸収が認められたことが明らかになりました。
また、軟組織によって埋伏している智歯が存在している場合に第二大臼歯に関する病変リスク(う蝕や歯周炎)は4.88倍増加することも明らかになりました。