2022年12月アーカイブ
カンジタ菌とミュータンス菌
・プラーク中のグルコシルトランスフェラーゼ遺伝子gtfB(ミュータンス菌が産生する不溶性グルカンの合成酵素)の発現量は、カンジタ菌が存在する場合に有意に上昇することが明らかになりました。
カンジタ菌がいると、ミュータンス菌が菌体外に放出するネバネバの量が増加し、歯面にがっちりと固着することができ、病原性が高まる。
(参考文献)
Bachtiar EW. Bachtiar BM. Relationship between Candida albicans and Streptococcus mutans in early childhood caries, evaluated by quantitative PCR. F1000Res. 2018 Oct 16: 7 : 1645.
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カンジタ菌がいるとミュータンス菌のネバネバが増大し、病原性が高まることが明らかになりました。
唾液腺への感染が潜伏感染の温床に。
新型コロナウイルスの唾液腺の感染が唾液中のウイルス排出源となり、エアロゾルなどから潜伏感染する温床になりえる。
昭和大学の研究グループが証明した。
研究グループは、ヒトiPS細胞から唾液腺に極めて近い唾液腺オルガノイドを作製し、ウイルスの感染を再現。
ウイルスを感染させた唾液腺オルガノイドでは、感染細胞内でウイルスが作られていることを確認した。
(アポロニア21 2022年12月号 )
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新型コロナウイルスの唾液腺の感染が唾液中のウイルス排出源となり、エアロゾルなどから潜伏感染する温床になりえることが明らかになりました。
肥満度が高いと歯の喪失リスク増
40歳以上の人は肥満度が高いほど歯の本数が少なく、肥満の人はそうではない人と比べて大臼歯から歯を失っていく。
サンスターと滋賀医科大学の研究グループの共同研究により明らかになった。
研究では、定期健康診断受診者約70万人のうち、2015年度に歯科受診歴があり、歯の本数とその部位が確認でき、健康診断でのBMIとHbA1cのデータ、喫煙習慣の問診回答を有する20-74歳までの男女23万3517人のデータを解析対象に設定。
対象者をBMI値に応じて4段階に分け、歯の本数を比較した。
さらにBMI25以上を肥満として、肥満の有無で歯の部位別保有者率などを算出した。
結果では、40代以上の各年代でBMIが高い群ほど歯の本数が少ないという連続的な関係性が示され、一般的に歯の喪失が起こりやすい50代よりも若い時点で、肥満度が高いほど歯を喪失しやすい傾向が見られた。
また、肥満の有無と歯の部位別の保有者率をみると、肥満の人は30代から60代のいずれの年代でも大臼歯と上顎中切歯の保有率が有意に低いことが判明。
肥満に喫煙習慣が加わると、歯の喪失リスクは増大し、肥満が影響する部位と異なる部の歯の喪失にも影響を及ぼすことも分かった。
(アポロニア21 2022年11月号 )
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肥満の人は30代から60代のいずれの年代でも大臼歯と上顎中切歯の保有率が有意に低いこと。
肥満に喫煙習慣が加わると、歯の喪失リスクは増大し、肥満が影響する部位と異なる部の歯の喪失にも影響を及ぼすこと名護が明らかになりました。