マウスピース装着者は18%
・パラファンクションへの対応、マウスピースに関するデータは、患者771名中マウスピース装着患者は133名(18%)であった。
このマウスピース使用患者の133名について調べた場合、インプラントの失敗(骨吸収を含む)を認めた患者は133名中6名(4.5%)、また失敗を認めない患者は133名中127名(95.5%)となり、マウスピースの未使用患者638名に関してはインプラントの失敗を認めた患者は59名(9.2%)、失敗を認めない患者は579名(90.8%)であった。
(ファイナルレストレーション装着後の口腔周囲筋ケア vol.2 )
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あくまでこのグループのデータかと思いますが、パラファンクションへの対応するためのマウスピースの着用率が18%という結果でした。
マウスピース着用率がそれほど高いとは思いませんが、着用してもしなくても、思ったほどインプラントの失敗には影響しないという印象を受けました。
おそらく力の要素が大きく関与して天然歯を失ったタイプの方に対しては、私たちはマウスピースを強く推奨するべきだし、一方それほど力の関与が大きくないと判断されるタイプの方には、セラミックスの破損が平均レベル以上と術者が判断した時点で、患者さんにマウスピース着用を推奨するというのもいいかと思います。
ただ近年、現在当院で多く使用しているようなメタルセラミックスよりも硬いマテリアルが登場し、インプラントの上部構造に使用されているケースも少なくないと考えられます。
そのような場合には、セラミックスのチッピングはないけれど、骨吸収が生じたり、アバットメントの破折等が引き起こされていると推測されます。
過剰な力でインプラントが破壊されるのなら、最も再治療が容易な部分、すなわちインプラント上部構造が選択的に破壊されればいいと思います。
骨吸収が惹起されるよりははるかによいし、ある意味咬合面が小さくなるために、チッピングした後には受けとめる咬合力は小さくなるからです。