歯周病発症リスクは、生産工程・労務従事者は2.52倍。

男性における歯周病の発症リスクは職種で異なる。
岡山大学病院予防歯科と愛知学院大学、三重大学共同研究グループが明らかにしたもので、生産工程・労務従事者や販売従事者、運輸・通信従事者は、専門的・技術的従事者に比べて高リスクであった。
職種における歯科検診は任意だが、リスクの高い職種に対しては、定期的な歯科健診と歯科保健指導の実施を強く推奨すると訴えている。
同グループは、名古屋市内での歯科検診受診者3390人(男性2848人、女性542人)を対象に、2001年度から06年度までの5年間の追跡研究を実施。
結果、男性における歯周病発症リスクは専門・技術的従事者に対して、生産工程・労務従事者は2.52倍、販売従事者は2.39倍、運輸・通信従事者は2.74倍と判明。
職業による精神的なストレスは、歯科保健行動に悪影響を及ぼすといわれ、職業間における歯科保健行動の違いが、職業間で歯周病発症に差が生じた原因ではないかと推測している。
一方で、女性は職業間に有意差はなく、男性に比べて、健康に対して気を使う傾向にあり、社会経済学要因を受けにくい可能性があると分析している。
(アポロニア21 2016年 1月号 )
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男性における歯周病発症リスクは、その人の職業によって異なるという研究報告です。
なお具体的には、専門・技術的従事者に対して、生産工程・労務従事者は2.52倍、販売従事者は2.39倍、運輸・通信従事者は2.74倍と判明したそうです。
これらの職業に就く人たちは、健康を犠牲にして仕事をする傾向があるということを認識したうえで、日々の仕事に対峙する必要があると考えられます。
また今回のデータは歯周病発症リスクですが、インプラント周囲炎発症リスクについても同様の傾向が認められる可能性があります。
今後の報告に期待したいです。

2017年2月10日

hori (14:31)

カテゴリ:インプラント周囲炎

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