インプラント周囲炎の主要原因5つとは?!
・インプラント周囲炎の原因として、Wadaらによると、有意な原因は5つあり、それら以外にも潜在的なリスクファクターが存在すると述べている。
1. PCRが20超える(オッズ比8.87 P<0.01) 2. 喫煙あり(オッズ比7.23 P<0.01) 3. 歯周病の発症あり(オッズ比3.09 P<0.01)
4. 角化歯肉の幅2ミリ未満(オッズ比2.59 P<0.01) 5. 埋入ポジションが上顎(オッズ比1.98 P=0.01)
(参考文献)
Wada M, et al : Prevalence of peri-implant disease and risk indicators in a Japanese population with at least 3 years in functionーA multicentre retrospective study. Clinical Oral Implants Res, 30(2) : 111-120, 2019.
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当院のインプラント治療を受けた方のメンテナンスをしていると、歯周病の既往があるものの、多くはPCR20%以下で歯磨きにはかなり熱心に取り組んでいることが窺えます。
また喫煙もインプラントを埋入するまでは最埋入のリスクがあったり、骨結合までの期間が長期化する傾向にありますが、巷でいわれているほどは、喫煙がインプラントの予後に悪影響があるとは考えていません。
また、4の角化歯肉の幅や5の上顎へ埋入もインプラント治療の設計に関することでトラブルを回避できると考えています。
なぜなら、トラブルが生じやすい治療計画がある一方で、トラブルが生じにくい治療計画も存在しているように感じているからです。