炎症の引き金を引く「Keystone細菌」とは?
・歯周病の病態と最も相関が強い口腔細菌としてPorphyromonas gingivalisが知られており、古くから歯周病原因菌として考えられてきた。
しかしながら、P.g菌は常在菌を保有するSPFマウスでは歯周炎を起こす一方、完全に無菌のGFマウスでは歯周炎を誘導しないことが示され、現在ではP.g 菌は常在菌叢を撹乱することで歯周炎を引き起こす「Keystone細菌」であり、炎症の引き金を引くのは非特異的な常在菌であろうとの見方が強い。
数は少なくても全体に大きな影響を与えうる細菌をKeystone細菌と呼ぶ。
(歯界展望 2021年3月号 )
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P.g 菌は歯周病の原因菌のような印象がありますが、直接的に炎症を起こすわけではないことが明らかになりました。