緑内障と永久歯の先天欠如に関連性あり。

・家族性大腸ポリポーシスは、遺伝性に大腸がんを発症する家族性腫瘍の一つで、患者の17%に過剰歯があると報告されている。
この病気の責任遺伝子であるAPC遺伝子は、Wntシグナル系を介して過剰歯の発生にも関与していることが報告されており、詳細な分岐機構が解明されれば、新たな医科歯科連携の橋渡しになるかもしれない。
もう一つの例は永久歯の先欠だ。
最近われわれは三世代にわたる先欠の遺伝子検査を行った。
当初はこれまでに報告されているすべての責任遺伝子(MSX1、PAX9、WNT10Aなど)の変異を検査したが、異常が見つからず、最終的にエクソーム解析という方法ですべての遺伝子を網羅的に解析した。
その結果、PITX2という遺伝子に変異を見出した。
この遺伝子は永久歯の先欠と眼の虹彩の低形成を主症状とするIris hypoplasiaという非常にまれな病気の原因遺伝子であった。
虹彩の低形成は、眼圧の上昇につながり緑内障を発症する可能性がある。
(ザ・クインテッセンス 2016年6月号 )
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最近の遺伝子検査により、家族性大腸ポリポーシス患者の17%に過剰歯があること、緑内障発症のリスクにつながる虹彩の低形成と永久歯の先天欠如が遺伝子的に同時に起きることが明らかになりました。
インプラント治療を希望される方の中には、虫歯や歯周病ではなく、永久歯の先天欠如が原因となっている方は、近年増加傾向にあります。
また多くの場合、歯列不正も伴っていることが多いので、歯列矯正・インプラント治療・補綴(被せ)治療等の総合治療が必要となります。
インプラント治療や歯列矯正、補綴治療は、より良い咬み合わせを構築するための"手段"に過ぎないのです。

2016年8月 5日

hori (16:32)

カテゴリ:インプラントと歯列矯正

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