根面う蝕罹患率は、80代で70%。
・2017年における、我が国の高齢者の根面う蝕罹患率は70代で65%、80代で70%であり、その90%は歯周病の罹患による歯肉退縮が関わっている。
(参考文献)
小峰陽比古ほか:根面う蝕重症度と歯周病重症度の関連性調査研究. 第147回日本歯科保存学会2017年度秋季学術大会, 2017.
(日本歯科評論 2020年1月号 )
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現在わが国では、80歳以上で20本以上の歯がある高齢者がおよそ半数いると聞きます。
ただ、その歯の存在する位置までは、8020の概念には含まれていません。
そのため、歯はあるけれども噛めないと感じている高齢者は比較的多く存在するものと考えられます。
時代は歯を保存する方向に進んではいます。
しかしながら、患者さんが抜いてほしいという具体的な要求がなければ、それでよいというわけではないと思います。
その歯が問題なく噛める状態が長く続くかどうかを専門家の視点で考える必要があるように感じます。
根面う蝕からの歯根破折が将来的に予想できるのであれば、予後の不安な歯は抜歯する方がよい場合もあるように感じます。