歯根間距離によって、なりやすい骨欠損形態が変わる。

・歯根間距離が近ければ一つの円、あるいは二つの円が重なり合って水平的骨欠損を生じる。
歯根間距離がある程度離れていれば垂直性骨欠損を(一方に生じた病変が隣在歯にそれほど大きな影響を及ぼさない)十分離れていればそれぞれの隣接面に独立した垂直性骨欠損を生じることがある。
(参考文献)
Waehaug J. The angular bone defect and its relationship to trauma from occlusion and down-growth of subgingival plaque. J Clin Periodontol. 1979; 6 : 61-82.
*****
歯根間距離によって、なりやすい骨欠損形態が変わるという報告です。
個人的には歯根間距離に加えて、歯牙の位置異常や傾斜の方向・程度も関連して、なりやすい骨欠損形態が変わるものと考えています。
また最近は上顎骨の成長が不足していることが影響してか、口蓋側の歯冠長と頬側の歯冠長の長さに大きな差がある方がおり、歯磨きがさほど悪くはないのに、頬側から根分岐部病変を患っている方も少なくないように感じます。
このような方の治療を総合的に行う場合、歯列矯正よりインプラント治療の方が適切であると考えています。

« 硬い骨質への単独インプラント補綴はスクリューが緩みやすい。 | ホーム | 咬合性外傷で炎症加速。 »

このページの先頭へ