ピル服用患者はドライソケットになりやすい。
下顎智歯の抜歯後にピルを服用している女性患者は、非服用者に比べて1.8倍、ドライソケットになりやすいことが報告されています。
ピル投与は、肥満、喫煙、高年齢、また手術による不動状態は血栓塞栓症のリスクを上昇させます。
ガイドラインでは、45分を超える手術では手術の4週間前から休薬し、術後、不動状態が解除されるまで服用再開を避けることが推奨されます。
ドライソケットは下顎埋伏智歯の抜歯後に多く発生し、リスク因子として、年齢、性別、喫煙、手術時間、含嗽、そしてピルなどがあげられます。
ピル服用者の少ない日本では、ピルとドライソケットの関連の報告はありませんが、欧米の12論文をまとめたメタアナリシスによると、「ピル服用群のドライソケットの発症は非服用群よりも有意に高かった」という結果です。
そのメカニズムとして、エストロゲンによる繊維素溶解作用の増強により、抜歯窩の血餅が溶解するためと考察されています。
(デンタルダイヤモンド 2021年12月号 )
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ピル服用者に下顎埋伏智歯を抜歯すると、ドライソケットという抜歯後の痛みが持続した状態になりやすいので注意が必要です。
非服用者と比べて服用者は1.8倍ドライソケットになりやすいようです。