外科的侵襲治療であるインプラント埋入手術によるARONJ発症リスクはさほど高くない。
・インプラント埋入によって生じたARONJ(術後2-10か月に発症)とインプラントの存在によって生じたARONJ(埋入後1年以上経過してから発症)では、後者の方が有意に発症しやすいということです。
この研究結果により、口腔内に埋入されているインプラントそのものがARONJのリスク因子となる可能性が明らかになってきました。
イメージとしては、外科的侵襲治療であるインプラント埋入手術こそがインプラント周囲にARONJを発症するリスクが最も高いと思っていたかもしれませんが、実際に調べてみるとそうではないようです。
しかし、科学的根拠の高い研究論文は依然としてありませんので、今後も十分な科学的情報を備えた研究が必要です。
(参考文献)
Escobedo MF, Cobo JL, Junquera S, Milla J, Olay S, Junquera LM. Medication-related osteonecrosis of the jaw. Implant presence-triggered osteonecrosis : Case series and literature review. J Stomatol Oral Maxillofac Surg 2020 ; 121(1) : 40-48.
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口腔内に埋入されているインプラントそのものがARONJのリスク因子となる可能性が明らかになってきました。
しかしながら、ARONJという状態は、名前は有名であるにもかかわらず、発生頻度は非常に低いので、個人的にはさほど重要視する必要はないように考えています。