歯周炎はCOVID-19を重症化させるのか?

現在のところ、歯周炎がCOVID-19重症化にかかわる機序として、歯周病細菌を吸引することによる、新型コロナウイルスのACE2受容体の発言や下気道における炎症性サイトカインの誘発細菌によるスパイクタンパク分割による毒性の増加、ウイルスがポケット内に残留しやすいこと、好中球細胞外トラップが両方の疾患で生じること、重度歯周病における17型ヘルパーT細胞の反応によりサイトカインストームが誘発されやすくなることが考えられているが、これらはあくまで仮説である。
しかし、世界中の学者が仮説であっても歯周炎がCOVID-19を悪化させる可能性を指摘する一方、その逆は全く考えられず、現状で口腔衛生や詩集治療は良い結果を生み出す可能性があるとはいえるであろう。
(参考文献)
Marouf N, Cai W,Said KN, Dass H, Diab H, Chinta VR, Hssain AA, Nicolau B, Sanz M, Tamimi F. Association between periodontitis and severity of COVID-19 infection : A case-control study. J Clin Periodontol 2021 Feb 1 ; 10.1111/jcpe.13465.doi : 10.1111/jcpe.13435.
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歯周炎の診断基準がエックス線写真のみによるものなので不十分であるという意見があるものの、歯周炎とCOVID-19による死亡、ICUの治療および人工呼吸器の使用との間に有意な相関がみられたようです。
今後の研究報告に期待したいです。

2021年9月 1日

hori (08:16)

カテゴリ:インプラントと全身の健康

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