肺炎予防としてのインプラント
・誤嚥は実際に嚥下時に起こるものよりも、嚥下運動後に梨状陥凹(食道の入り口)などに残留した貯留物が就寝や横になった時などの姿勢によって気道に流入するケースが多いといわれている。
ここで、舌骨の役割がクローズアップされてくるのであるが、舌骨は中咽頭収縮筋と付着し、咽頭部の運動に大きくかかわっている。
また、舌骨は舌骨上筋と舌骨下筋によってポジッションを決定しているため、摂食・嚥下時の姿勢などもその機能に影響してくると考えられる。
(インプラント ジャーナル 2015年 61 )
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日本人で、肺炎でお亡くなりになる方は、近年増加傾向にあると聞きます。
また肺炎の大きな原因の一つに、誤嚥性肺炎があります。
今回ご紹介する"誤嚥"に関する記事によると、誤嚥は嚥下時よりもむしろ、食道の入り口等に残留した貯留物が横になった際に気道に流入することで惹起されやすいことが分かりました。
そうなると、筋力の低下した高齢者は、食事の最後に残留物を水で確実に胃部へ流す必要があるでしょう。
また、咀嚼と嚥下はともに頭頸部の筋力の低下に伴う舌骨の位置の低下も関係しているでしょうから、インプラント治療で咀嚼力が低下しないようにできれば、嚥下も比較的スムースに行われるようになり、その結果、誤嚥性肺炎も予防できるのではないかと考えています。