医療費自己負担が多いと格差拡大
東北大学らの研究では、65歳以上の高齢者2万1594人のデータを解析。
その結果、重度の歯の喪失(歯の本数9本以下)にもかかわらず義歯を使用していない者の割合は、窓口負担「3割の群」で18.3%、「2割の群」で13.3%、「1割の群」で8.5%だった。
さらにロジスティック解析分析をすると、1人当たりの所得を表す等価所得が「低位の群」は「高位の群」と比べ、義歯を使っていない確率が「3割不安」で1.81倍、「2割負担」で1.57倍、「1割負担」で1.53倍高かった。
研究グループは、義歯不使用の所得格差については、自己負担割合が大きな群ほど格差があったとまとめたうえで、「義歯使用の格差を縮小させるためには、国際的に歯科医療保険のカバーの程度を広げる政策が必要であり、この研究が一つのエビデンスになることが期待される」とコメントしている。
(アポロニア21 8月号 )
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歯の本数が9本以下のにかかわらず、義歯を使用していない者の割合が、窓口負担「3割の群」で18.3%、「2割の群」で13.3%、「1割の群」で8.5%であることが明らかになりました。
「1割負担」の高齢者よりも「3割負担」の若者の方が、お口の健康レベルは低い場合があることが推測されました。