再根管治療を行わずに、逆根管治療第一選択は是か?!

・築造体の除去が困難である場合、非外科的再根管治療を行わずに、逆根管治療を第一選択にすることは可能なのか?
ポストコアが臨床的、放射線的に問題なく装着されている既根管治療歯87歯に対して、非外科的再根管治療を経ないで行われた逆根管治療の経過を調べた研究。
経過観察は1年半-5年経過時と10年-13年経過時の2回行われた。
1回目の経過観察時には97.6% の歯(83/85)が治癒と判定されたが、2回目では75.8%(47/62)に低下した。
逆根管治療は、非外科的再根管治療を行う際のポストやコア除去に伴う歯根破折や穿孔の可能性を排除できる信頼性の高い治療法である。
(参考文献)
Truschnegg A, et al. Kong-term follow-up for apical microsurgery of teeth with core and post restorations. J Endod. 2020; 46(2) : 178-183.
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術式が従来法からモダンテクニックに変化するとともに、使用されるMTAセメントの封鎖性が良好であることなどによって、良好な結果がもたらしているのだと推測されます。
10年-13年経過して75.8%という結果であるのなら、十分信頼できる方法であると考えられます。

2021年5月15日

hori (08:48)

カテゴリ:インプラントと歯内療法

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