アピカルシート不要論

・アピカルシート不要論
従来の根管の拡大形成理論では、「生理学的根尖孔から0.5-1.0ミリ上方にアピカルシートを形成する」のが基本的術式です。
この術式でも何ら問題はありません。
しかし、生理学的根尖孔を特定することが実質不可能です。
そもそも生理学的根尖孔の位置が実際には正確にわからないことから、これまでの古典的な生理学的根尖孔の1ミリ上方にアピカルシートを形成するという理論にこだわる必要はないという考えです。
さらに、従来の方法ではアピカルシートの形成時に発生する切削片を根尖孔に詰めてしまうリスクを伴うことが指摘されています。
Ni-Tiロータリーシステムでは、Ni-Tiファイルの先端部の切削能力が低いためにアピカルシートの形成ができないのですが、Ni-Tiロータリーシステムで根管の拡大形成を行う歯科医師の中には「アピカルシートの形成は必要ない」という自分たちに都合の良い理論を構築している人もいるようです。
(考えるエンドドンティクス より)
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歯科の大学教育の中では、根管治療時にアピカルシートはつけるものと習いました。
私も実際の歯科臨床を行う中で、『必ずしもアピカルシートはなくてもよいのではないのか?』とは感じていたのですが、今回紹介した書籍の中で、それを明文化したものにようやく出会いました。
歯内療法の分野では、大学で学んだ内容が現在の主流の考え方とは異なるものが結構存在すると感じています。
アピカルシートもそのうちの一つであるといえます。
また、インプラントの分野でも、時代によって考え方が大きく変わる場合があります。
私たち歯科医師は、常に勉強を続けなければならないのだと改めて感じさせられました。

2015年4月15日

hori (14:13)

カテゴリ:インプラントと歯内療法

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