ジルコニアアバットメントは、現在ほとんど使用されていない。

・以前、インプラント修復のアバットメントにジルコニアが使われていた。
これはジルコニアの機械的性質が優れていたために、歯科分野における新たな材料として期待されたためである。
しかし、ジルコニアアバットメントは数年もせずに破折し、またその硬い物性のためインプラント内部を損傷するとし、今ではほとんど使用されなくなった。
ジルコニアは硬い性質を有するものの、インプラント修復にはチタン製のアバットメントが破壊荷重の点から第一選択となる。
(参考文献)
Leutert CR, et al. Bending moments and types of failure of zirconia and titanium abutments with internal implant-abutment connections : a laboratory study. Int J Oral Maxillofac Implants. 2012 ; 27(3) : 505-512.
*****
個人的には様子見をしていたインプラントのジルコニアアバットメントですが、今ではほとんど使用されていないようです。
やはりジルコニアについても、『最新は必ずしも最善とは限らない』ということになりますね。

2019年4月 5日

hori (16:15)

カテゴリ:アバットメントの強度

« プラークのみがインプラント周囲炎の原因ではない。 | ホーム | 40歳以下の口腔がん患者は増大傾向にある。 »

このページの先頭へ