唾液分泌量が少ないと虫歯リスクが増大する。
・日本の成人を対象とした研究では、虫歯経験歯率のオッズ比を刺激唾液の分泌量で比較した結果が示されています。
刺激唾液の分泌量が少なくなるにつれて、虫歯経験率のオッズ比が高くなる傾向がみられ、3.5mL/分超のオッズ比を1.0とすると、2.5mL/分以下の人のオッズ比は約1.8でした。
(参考文献)
Shimazaki Y, et al. Stimulated salivary flow rate and oral health status. J Oral Sci 2017 ; 59(1): 55-62.
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今回紹介した論文以外にも、刺激唾液の分泌量が1.0mL/分以上の比較して、0.6mL/分以下の人出は虫歯リスクが2.4倍あったとする米国における研究報告もあります。
唾液の中には細菌の増殖を抑える働きのある物質が存在するため、唾液が少ない人は虫歯、歯周病、インプラント周囲炎に罹りやすいといえます。
また、唾液が少ないと口臭発生原因の一因となります。