インプラントの生存率は、ブランドにより大きく異なる。

インプラント喪失経験部位における再埋入インプラントの生存調査 : 大学病院における後ろ向き研究
インプラントの喪失と有意に関連していた因子の一つは、初回埋入インプラントの失敗であった(P<0.001)。
したがって、インプラントの喪失を経験している患者は、その後のインプラントの失敗のリスクがより高かった。
初回埋入と再埋入を合わせたインプラントの喪失に関連しているもう一つの因子は、再埋入時に使用したインプラントのブランドであった。
本研究で使用されたインプラントのブランド数が多かったため、初回埋入時に使用したインプラントのブランドを、12か月間の臨床成績に基づいて分類した。
すなわち、累積生存率が30%未満のインプラントブランドを「低生存率ブランド群」、35-65%を「中生存率ブランド群」、70%以上を「高生存率ブランド群」と分類した。
「高生存率ブランド群」はZimmerであった。
「中生存率ブランド群」はBioHorizons,  Branemark,  Steri-Oss,  Straumannであり、「低生存率ブランド群」は3i Osseotite,  Astra,  Keystone,  Nobelであった。
「低生存率ブランド群」インプラントブランドは、「高生存率ブランド群」と比較して、3.35倍喪失しやすい傾向にあり、その差は統計学的に有意であった(P=0.003)。
(参考文献)
Nguyen R, Soldators N, Tran D, Srylianou P, Angelov N, Weltman R Survival of Dental Implants Replacing Previously Failed Implants: A Retrospective Study in a University Setting. Int J Oral Maxillofac Implants 2018 : 33(6) : 1312-1319.
*****
インプラントの生存率は、ブランドにより大きく異なり、Nobel:35%、Zimmer:71%という結果でした。

2019年7月 5日

hori (08:16)

カテゴリ:オールオンフォー

« 歯の破折強度に対する水酸化カルシウム長期根管貼薬の影響 | ホーム | 根管治療後の垂直性歯根破折発生率および発生するまでの期間 »

このページの先頭へ