唇側骨が1ミリ以下と薄い場合は約7.5ミリの垂直的骨吸収が生じる。

・Chappuisらの報告で唇側骨の厚みが1ミリ以上と厚い場合は垂直的骨吸収が少なく平均1.1ミリであったのに対して、唇側骨が1ミリ以下と薄い場合は約7.5ミリの吸収が起こることが示されおり、唇側骨の厚みが1ミリ以上あるかないかがカギとなり、束状骨を失った後の唇側骨の高さが減少することが影響していると示唆される。
(参考文献)
Chappuis V, Engel O, Reyes M, Shahim K, Nolte LP, Buser D. Ridge alterations post-extraction in the esthetic zone : 3D analysis with CBCT. J Dent Res 2013 ; 92(12Suppl) : 606-614.
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特に前歯部インプラントでは、唇側骨の厚みが1ミリ以上ないと審美的に成功とはいえない状態となります。
当院では可及的に抜歯とインプラント埋入を同時に行う抜歯即時インプラントを行っていますが、インプラントを成功させるためには、歯槽骨特に唇側骨を破壊しないデリケートな抜歯技術が必要となると考えています。

2020年8月15日

hori (08:32)

カテゴリ:抜歯即時インプラント

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