インプラントと骨粗鬆症の最近のブログ記事

BP製剤関連顎骨壊死で、露出した骨自体には痛みはない。

・患部に痛みが生じた場合、どう対処するべきか?
痛みを感じるためには正常な神経組織と血液供給が必要である。
骨はすでに感覚を失っているので、痛みは粘膜部から生じるはずである。
重度の感染を疑って確認する必要があるが、たいていの場合、原因は局所組織の衛生的な問題であるため、一般的な清掃と消毒薬の局所応用で対応可能である。
( 66症例に学ぶ歯科臨床の問題解決)
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BP製剤関連顎骨壊死で、骨が露出した際にも、骨自体には痛みはないようです。
仮にその付近に痛みが生じた場合でも、痛みの原因は粘膜部からの痛みであるために、一般的な対処で問題がないとのことです。

2018年11月10日

hori (07:42)

カテゴリ:インプラントと骨粗鬆症

BP製剤関連顎骨壊死では、露出した骨は感染を起こすことは稀。

・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死では、露出した骨は感染を起こすでしょうか?

感染の可能性はあるが、意外にも稀である。
骨が露出するとすぐに口腔細菌によってコロニーが形成されるが、これは感染が成立していたのではなく、菌が付着した状態である。
骨内に細菌が侵入していないうえに、血液供給のない組織では宿主反応が起こることもなく、したがって炎症や免疫反応も生じない。
( 66症例に学ぶ歯科臨床の問題解決)
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歯科医師としては、抜歯後に患者さんの歯槽骨が口腔内に露出しているととても気になりますが、炎症が生じることは稀なようです。
勉強になりました。

2018年11月 5日

hori (08:25)

カテゴリ:インプラントと骨粗鬆症

BP製剤は上下顎骨に対する作用が顕著。

・BP製剤はすべての骨に同じように作用するわけではない。
全身に作用するが、上下顎骨に対する作用が顕著である。
理由は明らかではないが、上下顎骨には豊富な血液供給により高濃度の薬剤が到達するためと推測される。
さらに顎骨を被覆する軟組織は非常に薄いため、骨露出が生じやすい。
BP製剤が原因の骨壊死は下顎に多く、上顎の2倍である。
しかし他の発症することはほとんどない。
( 66症例に学ぶ歯科臨床の問題解決)
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BP製剤が原因の骨壊死は下顎に多く、上顎の2倍あるそうです。
仮にインプラント治療を計画する際にも、上顎を中心に考えた方がよさそうです。

2018年11月 1日

hori (08:56)

カテゴリ:インプラントと骨粗鬆症

顎骨壊死様病変は抗がん剤とビスフォスフォネート製剤の併用投与群にしか起こらない。

・抜歯窩治癒不全の抗軟組織治癒を促進する脂肪組織由来幹細胞移植が骨髄の微小環境に与える影響
血管新生抑制はビスフォスフォネート性関連顎骨壊死の主原因とはならない、と仮説を立て、動物実験により検証を行いました。
その結果、抗がん剤を単独投与したマウスでも抗がん剤とビスフォスフォネート製剤を併用投与したマウスでも血管新生抑制が同程度に起こるが、顎骨壊死様病変は抗がん剤とビスフォスフォネート製剤の併用投与群にしか起こらないことを突き止めました。
さらに、抗VEGFA中和抗体を用いて血管新生を矯正的に抑制したマウスでも顎骨壊死様病変は発生しなかったことから、血管新生抑制は顎骨壊死の主原因とはならないことが強く示唆されました。
( 日本インプラント学会会誌 Implant News No.27 )
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顎骨壊死様病変は抗がん剤とビスフォスフォネート製剤の併用投与群にしか起こらないことが明らかになりました。
BP製剤だけでの投与では、顎骨壊死が生じないということです。
また、矯正的に血管新生を抑制しても、顎骨壊死が発生しなかったことも興味深いです。
今後に期待したいですね。

2018年10月15日

hori (10:04)

カテゴリ:インプラントと骨粗鬆症

骨粗鬆症患者に対する、BP製剤の休薬について

・BP投与中患者でBRONJ発生のない予防的な休薬について、医科では休薬の必要性はないとしたが、米国口腔外科学会はBP製剤4年以上投与患者、または侵襲性歯科治療時における2か月間の予防的休薬の意義を唱え、日本口腔外科学会も準じている旨が明記された。
BRONJ発生時の休薬は「骨折リスク」ではなく、患者の全身状態が許すならば実施する、と訂正した。
(ザ・クインテッセンス 2016年11月号 )
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骨粗鬆症患者に投与されているBP製剤の休薬についての見解が大きく変わりました。
例えば、2012年のポジションペーパーでは、『骨粗鬆症患者にBP製剤を投与3年以上で、骨折リスクが高くなければ、休薬が望ましい。』との見解だったのが、2016年のポジションペーパーでは、『BP製剤を4年以上の投与で、骨折リスクが高い場合は、原則として予防的に休薬しない。』となりました。
また、BP製剤を、医科では『予防的な休薬しないと』いう見解であるのに対して、歯科では、『4年以上投与患者、または侵襲性歯科治療時における2か月間の予防的休薬をする』という見解で大きく異なります。
このままであると、インプラント治療を受けるために歯科に来院された患者さんが、医科で投与されているBP製剤の休薬を許可されず、その結果、歯科治療が受けられないということになります。
患者さんのQOL向上のためにも、早期の医科・歯科の緊密な連携を期待します。

2016年11月30日

hori (14:05)

カテゴリ:インプラントと骨粗鬆症

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