インプラントと心疾患の最近のブログ記事
塩化カルシウム水熱処理で、骨芽細胞接着数が向上。
・新規多孔性チタン骨再建材料の開発
塩化カルシウム水熱処理は、チタン表面への骨芽細胞関連タンパク質の吸着を増加させることによって骨芽細胞接着数を向上させ、また上皮細胞接着関連タンパク質の吸着を増加させることで上皮細胞接着を強める処理方法であることが示されました。
一方、塩化カルシウム水熱処理はチタン表面への歯面初期付着細菌の付着を減少させることが示されました。
( 日本インプラント学会会誌 Implant News No.27 )
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塩化カルシウム水熱処理で、骨芽細胞接着数が向上するということは、インプラントの骨結合が速めることができるということになります。
臨床応用はまだかと思いますので、今後に期待したいところです。
アジスロマイシン投与で、心臓血管死のリスクが上昇。
・2012年にWayneらは、アジスロマイシンを投与することで、心臓血管死のリスクが上昇することを報告している。
これは心電図におけるQT間隔の延長に伴い、心室頻脈から心室細動、致死性不整脈に繋がる可能性があることを示している。
マクロライド系の薬剤は、QT延長を引き起こすことが知られている。
(デンタルダイヤモンド 2016年12月号 )
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インプラント治療に際して、一般名アジスロマイシン、商品名ジスロマックを投与している歯科医師も少なくないと思います。
心疾患の既往のある患者、心電図でQT延長の傾向がある患者等には慎重な投与が必要となりそうです。