アブフラクションとインプラント

Tooth wearの中で歯頸部に病変を生じるものが、Non-caries cervical lesions(NCCL)で、咬合力が原因と考えられていたものがアブフラクションである。
Madaniらは、被験者77名の1997歯を対象に早期接触とNCCLの関係を研究し、中心位および作業側における早期接触とNCCLの発生頻度には、強い相関関係があると述べている。
Takeharaらは被験者159名(平均年齢36.2歳)を対象に、NCCLと咬合力、咬合接触面積、ブラッシング圧との関係を研究し、CCLと年齢、咬合接触面積、ブラッシング圧には関連が認められたと報告している。
Brandiniらは、被験者としてNCCL46名、コントロール65名を対象に、NCCLと年齢(P=0.08)、歯肉退縮(P<0.01)、咬合性外傷(P<0.01)、Tooth wear(P<0.01)、group function(P<0.01)に有意差あり、NCCLと咬合関係に強い相関関係があると述べている。
(参考文献)
Madani AO, Abmadian-Yazdi A. An investigation into the relationship between noncarious cervical lesions and premature contacts. Cranio. 2005; 23(1): 10-15.
Takehara J, Takano T, Akhter R, Morita M. Correlations of noncarious cervical lesions and occlusal factors determined by using pressure-detecting sheet. J Dent. 2008; 36(10)774-779.
Brandini DA, Trevisan CL, Panzarini SR, Pedrini D. Clinical evaluation of the association between noncarious cervical lesions and occlusion forces. J Prosthet Dent. 2012; 108(5): 298-303.
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アブフラクションが原因して、歯牙を失った部位に、インプラント治療をする場合があります。
周囲の条件は変えず、歯牙を失った部位にだけ着目していると、インプラントの長期安定にはなりません。
インプラントに、アブフラクション様の咬合力がかからないように、咬合再構成をする必要性があるのです。

2014年9月30日

hori (14:38)

カテゴリ:インプラントについて

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