67%のインプラントで、プロービング値は正確性に欠く。
・プロービング診査の正確性についてSerinoらは、インプラント周囲炎と診断された患者29名の89本のインプラントを対象とし、上部構造除去前にプロービングを行い、さらにそのプロービング値の正当性を外科処置時に測定、評価している。
その結果、67%のインプラントで上部構造除去前後のプロービング値に有意差が認められ、また上部構造除去後のプロービング値はインプラント周囲の骨吸収量と相関性があった。
(参考文献)
Serino G, Turri A, Lang NP. Probing at implants with peri-implantatis and its relation to clinical paeri-implant bone loss. Clin Oral Implants Res. 2013 ; 24(1) : 91-95.
*****
インプラント幅径に対して、歯冠部は常に外側に凸の形態をしているので、インプラント周囲炎の進行の目安とされるポケットプロービングも正確性に欠きます。
そのような意味では、上部構造を除去した上でのプロービングを行う方が良いということになります。
ところが、インプラントの埋入深度が深いケースでは、定期的に上部構造を除去すること自体、歯槽骨を喪失する結果になります。
そうなると、正解は、審美性の問題が少ない部位では、インプラントも必要以上には深く埋入せず、清掃性のよい上部形態にすることが必要ということになると考えています。