ブリッジとインプラント
歯を喪失すると、第一選択はいわゆる「ブリッジ」という、両隣の歯に人工の歯を挟んだ一体型の冠を入れる方法となります。
隣の歯に銀歯が入っていれば外して作り直し、まっさらな歯でも(虫歯が無くても)削る必要があります。
さらに、この治療法、形態上大きな問題を含んでいるのです。
歯とブリッジはセメントでがっちりと接着しているのですが、長期間が経過すると、このセメントが崩壊してきます。
お口の中は、ときに100kgもの力がかかったり、冷たいものや熱いものが毎日のように運び込まれ、かなり苛酷な環境だからです。
セメントが流されてしまうと、その部分の歯質が容易に虫歯になります。
適合の良いブリッジでもミクロレベルでは、必ず歯との間に隙間が存在します。
そのため、かぶせた歯の内部が虫歯になり、銀歯を外してみると、歯が完全に崩壊し抜歯になってしまったという経験をお持ちの方も少なくはないことでしょう。
ところが、われわれ歯医者は何の症状もない銀歯を積極的に外すことは困難であるため、やむを得ず、
痛くなったときに治療をすることになります。
このため、手遅れとなる場合が出てくるわけです。
そこで、インプラントはなくした歯の両側の歯に一切触れることない治療法であるため、今後は最も一般的な治療法となることでしょう。