深い垂直性骨欠損はリスクファクター
深い垂直性骨欠損はリスクファクター
(目的)
・歯周治療を受けなかった垂直的・水平的骨欠損を有する歯の10年後の骨レベルの変化を調べること。
・垂直的骨欠損の有無が将来的な歯周組織の破壊を予知する指標となりうるかどうかを検証すること。
(材料と方法)
・201名(25-70歳、平均45.7歳)
・エックス線写真による評価
・ベースライン時と10年後に水平、垂直(1,2,3度)を計測
垂直1度:2ミリ以下、2度:2.5-4ミリ、3度:4.5ミリ以上
(結果)
・ベースライン時の評価結果
水平91%
垂直9%(1度:6.0%、2度2.1%、3度:0.9%)
・10年後の歯牙喪失
水平12.7%
垂直1度:22.2%、2度:45.6%、3度68.2%
・水平欠損を有する歯より垂直欠損を有する歯の方が喪失しやすい。
・ベースライン時の垂直欠損が深いほど喪失しやすい。
(参考文献)
The angular bony as defect as indicator of further alveolar bone loss Papapanou PN, Wennstrom.JL, J Clin Pereiodontol 1991; 18(5) : 317-322.
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歯周ポケットの深さが垂直的に深くなってきているケースでは、水平的なものと比較して、10年後に歯を失いやすいので、注意が必要です。