なぜ同じ被せにトラブルが続くのか
ブリッジで歯が連結されると、歯の固有の働きが阻害され、感覚受容器も鈍くくなるため、強い咬合力が加わっても回避する反射機能が低下する。
特に最後臼歯には複雑な咬合力が加わり、ダメージを受けやすい。
(どうする?歯根破折! より)
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クラックから虫歯が発生するということが知られて久しいですが、クラックが発生した歯に被せ物をした場合、その歯には歯根破折や被せ物の脱離が頻繁に起きる傾向があります。
脱離を繰り返した被せ物は、歯と被せ物との間が虫歯になり、抜歯に至ることが多いです。
そして、次のステージとして、その歯を抜歯してブリッジといいう治療を行うのが、一般的な保険診療の流れです。
(このブリッジという治療は、両脇の歯を土台にして、歯のないところを咬めるようにする治療です。)
しかし、今回紹介した本の中にもあるように、ブリッジで歯が連結されると、通常であれば咬みすぎると痛みを感じるために、ふぅっと力を抜く反射が欠落するので、結果的に咬みすぎてブリッジを破壊してしまうことになります。
ただ、保険診療で使用している金属は、歯よりも硬いので、ブリッジの下の骨が破壊されるか、歯根破折が生じる可能性が高まります。
そのような意味でも、クラック関連で歯を失った人こそ、インプラント治療を受けた方が良いということになります。
インプラントが周囲の歯の身代わりになってくれるからです。