長いブリッジ治療よりも、インプラント治療

欠損部の長さに対する"たわみ"を1とすると、欠損部の長さが2倍になれば、その"たわみ"は8倍となり、欠損部の長さが3倍となれば、"たわみ"は27倍となる。

欠損部の垂直的な厚みに対する"たわみ"を1とすると、その厚みが半分になれば、"たわみ"は8倍となる。
すべてのブリッジは長短に関わらず、ある程度は曲がるものである。
ポンティックを経て支台歯に加わる咬合力は、単冠のそれと比較して、大きさも方向も異なる。
(参考文献)
SHILLINBURG HT, Fundamentals of Fixed Prothodontics. 2nd edition. Chicago : Quiniessense Publishing, 1978.
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このエビデンスは、長いブリッジが長期的に安定しない根拠となるでしょう。
また、ブリッジの垂直的な厚みが相対的に薄くなりやすいのが、虫歯で歯を失った際のブリッジです。
この場合、咬合面もフラットなものとなるため、歯根破折が発生しやすいと考えられます。
こうして考えると、Anteの法則に従っている補綴設計の中にも、長期に安定しないブリッジの設計は、行うべきではありません。
やはりこのようなケースほど、インプラント治療が第一選択となるのです。

2014年6月 1日

hori (08:50)

カテゴリ:インプラントについて

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