咬み合わせ治療としてのインプラント治療

・咀嚼困難スコアを用いた研究では、正常咬合と比較して、叢生がある場合は5倍、反対咬合と開咬では10倍以上の値が示された。
(参考文献)
齋藤壽彦,久野昌隆,松原望,雨宮賢,相馬邦道,咬合状態と各種食品の「食べやすさ・食べにくさ」 : 食品摂取アンケート調査と食品テクスチャー測定を基に. 日矯歯会誌 2005 ; 64 (3) : 173-185.
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インプラントを希望されて来院されている方のお口を拝見していると、気が付くことがあります。
元々歯列不正があり、咬み合わせのバランスが悪い状態で、特定の歯を失っているということです。
例えば、反対咬合や開口では、前歯の働きが弱い状態ですから、臼歯部の働きが相対的に強まり、臼歯が崩壊するケースが多いように感じます。
『その部分が咬めないので、インプラント治療を・・・。』というお気持ちはわかりますが、そのままの状態でインプラント治療をしても、そちらの側のインプラントか天然歯が破壊されるとは思いませんか?
咬み合わせ治療のツールとして、インプラントや歯列矯正があるという視点が重要なのです。

2014年7月 5日

hori (09:36)

カテゴリ:インプラントについて

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