インプラントケース : 45

今回のインプラントは、上顎左側臼歯部。


上顎第一小臼歯・第二小臼歯・第一大臼歯へ3本埋入です。

この方は同側の第二大臼歯が歯周病で保存不可能という状態だったので、埋入と同時に抜歯も行ないました。


(患者さまにインプラント治療を行なうときに、重度の歯周病の歯牙が存在すると、インプラントの"持ち"が悪くなります。


インプラントは、虫歯にはなりませんが、歯周病と似た状態にはなるのです。

簡単にいえば、ご自分の歯の歯周病菌はインプラントにも感染すると考えると理解しやすいかと思います。)

このようなケースに3本埋入する場合には、第二大臼歯部に埋入本数を1本増やす場合もあります。

しかしながら、今回のケースでは、下顎第二大臼歯が長期にわたって欠損していたために、上下顎の第二大臼歯同士が咬み合う状態ではなく、患者さまも第二大臼歯まで咬める状態を希望されなかったために、第一大臼歯を最後方歯とすることにしました。


ただ、第一大臼歯と第二大臼歯の両方が存在する場合には、各大臼歯が負担する咬合力は同程度です。

ならば、第二大臼歯が存在しない状況であれば、どのような結果となるでしょうか。

やはり本来、第二大臼歯が負担するはずの咬合力が第一大臼歯にかかってしまいます。

こうして考えると、可能ならば第二大臼歯部までインプラントを配置した方が理想的であるということになります。

これはインプラント一本当たりが負担する咬合力を減少させることができるために、結果的にインプラントの"持ち"を良くすることが可能となるからなのです。

 

 

2011年4月 1日

hori (10:14)

カテゴリ:治療例

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