長期に安定したインプラントを目指して : その8

上顎右側臼歯部のインプラントのファイナルの型取りがありました。

臼歯部には大きな咬合力がかかるために、堀歯科医院では臼歯部へのインプラントは可能な限り多くのインプラントを埋入するべきであると考えています。

頭で考えると、後から追加でインプラントを1本埋入することも悪い手ではないように思えるのですが、まとまった本数のインプラントを埋入するのと比 較し、追加の1本埋入は意外と困難となるケースも多いため、時に抜歯した歯牙よりも多くの本数のインプラントを埋入することもあります。

(先に埋入したインプラントあるいはその上部構造物が歯科医師の視界をさえぎる結果となるからです。)

また歯科医師によっては、あえて最後方に1本多くインプラントを埋入し、いわゆるスリープさせておく治療プランを取る方もいるくらいです。

(スリープ・インプラントとは、インプラント埋入だけを行い、上部構造物は立てずに咬合力に対抗するインプラントの本数が不足する場合に、そのスリープさせていたインプラントを使用するという主旨で埋入されたものです。)

私はスリープにしておくくらいなら、最初からファイナルに加えて咬み合わせに参加させた方が良かろうという考えで、インプラント治療を行っていますので、最大本数のインプラントを提示し、後は患者さまの予算に応じてインプラントの本数を減ずるという治療方針となります。

神様が与えてくれた天然の歯牙が何かしらの原因で喪失することになったわけですから、"作り物"としてのインプラントについては、考えられるすべてのことを行っておいた方が無難だと考えています。

ただ患者さまの予算もあることなので、歯科医師サイドが理想を振りかざすだけではだめでしょうけれど。 

2009年2月18日

hori (01:11)

カテゴリ:治療例

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