20歳以上の男女100人、7割が悩むものとは?!
20歳以上の男女の7割が口臭で悩んだことがあると分かった。
歯科医院を運営するお口プラスが100人にインターネットで調査。
「口臭で悩んだことがあるか」との質問に、72人が「ある」と回答した。
口臭対策で行っていることの質問(複数回答)では、「歯磨き」が最多の79人、「フロスや歯間ブラシを使う」57人、「水分補給」が46人で続いた。
(アポロニア21 2025年3月号 )
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口臭で悩む人が想像に多いことに驚かされます。
骨膜細胞から産出される、がん進行を抑えるTimp1とは?!
・腫瘍が骨に近接した浸潤前組織では骨膜の厚みが3-4倍に増加することを見出した。
腫瘍が近づくと骨膜の細胞からTimp1というタンパク質の分解を抑える分泌因子が産出され、これによりコラーゲンが蓄積することで骨膜が分厚くなり物理的にがんの進行を抑えること、Timp1遺伝子を破壊したマウスでは口腔がんの浸潤が顕著に増悪し早期に死に至ることを発見した。
(参考文献)
The periosteum provides a stromal defence against cancer invasion into the bone. Nakamura K, Tsukasaki M, et al. Nature. 2024. 634(8033) : 474-481.
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口底がん近接部位の骨膜肥厚の変化をがん浸潤の前後で比較したところ、健常部位に比較して腫瘍近接部位は統計学的に有意な差(P=0.0054)をもって厚みを増し、一度がんが浸潤してしまうと、統計学的な有意差(P<0.0001)をもって健常部位よりも骨膜厚さを減ずることが明らかになりました。
これにより、がん浸潤に生体が対抗するべく隣接する骨膜の細胞からTimp1というタンパク質の分解を抑える分泌因子が産出され、その結果骨膜の厚さが厚みを増すということになりました。
Timp1の量を何かしらの手法で増大可能であれば、がん浸潤を防ぎ、医学の進歩に寄与することでしょう。
角度付きアバットメントのスクリューリテインで90%補綴可能。
(目的)
審美領域でのインプラント即時埋入、即時プロビジョナルにおいて、角度付きアバットメントを使用しなければいけない頻度を評価すること。
(方法)
200人の被検者のCBCTを用いて、インプラント埋入シュミュレーションを行った。
スクリューのアクセスホールをどのくらいの確率で、口蓋側に設定できるか、「ストレートチャネル」と「角度付きチャネル」の2つの場合でシュミュレーションを行った。
(結果)
計1200本の歯牙のうち、「ストレートチャネル」を用いてスクリューリテインにて補綴できるケースが14%であった。
「角度付き(25度)チャネル」を用いれば口蓋側にアクセスホールを位置づけ、スクリューリテインにて補綴できるケースが75%であった。
(部位ごとでの処置可能な割合) 即時埋入 ストレートチャネル 25度角度付きチャネル
中切歯 径4.3ミリ 74% 10% 66%
中切歯 径3.5ミリ 92% 24% 87%
側切歯 径3.5ミリ 90% 10% 75%
犬歯 径4.3ミリ 79% 11% 73%
(参考文献)
Frequency of screw-retained angulated screw channel single crown following immediate implant placement and provisionalization in the esthetic zone : A cone beam computed tomography study. Kan JYK, Rungcharassaeng K, Kamolroongwarakul P. Lin GH, Matsuda H, Yin S,Wang HL, Tarnow D, Lozada JL. Clin Implant Dent Relat Res. 2023; 25(5) : 789-794.
なぜ加齢によって肺炎が発症するのか。
肺炎・誤嚥性肺炎は、肺炎連鎖球菌による感染症である。
肺炎球菌に対する感受性は65歳以上の高齢者で著しく高くなるため、超高齢社会の日本では、肺炎球菌感染症の罹患者数および死亡者数が増加している。
高齢者に肺炎球菌感染症が発症するメカニズムを若齢・老齢マウスを用いて調べたところ、加齢により肺炎球菌の分解・排除機構であるオートファジーが減弱することが明らかになった。
(参考文献)
日本歯科医師会雑誌 2025VOL.77 NO.10
加齢とオートファジーの関連性 (なぜ加齢によって肺炎が発症するのか)猪俣恵
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非喫煙者の肺がん罹患確率は、とある研究では、非喫煙者の肺がん罹患確率は、男性で0.06%(40歳) から1.35%(70歳)、 女性で0.10%(40歳)から0.75%(70歳)でした。
また、別な研究では、喫煙者は非喫煙者と比べて、肺炎球菌感染症にかかる危険性が約2?3倍高くなると言われています。
歯が多いと余命が伸びることを確認。
東北大学の研究グループによると、歯が多いと認知症のない余命期間および全余命期間が伸びることが分かった。
研究では、日本老年学的評価研究の2010年の調査に回答した65歳以上の自立した男女4万4083人(平均年齢73.7歳、男性46.8%)を対象。
調査時とその後の10年間の追跡長データについて、歯の本数と認知症の発症、全死亡の発生との関連を調べた。
結果、モデルから推定された65歳時点での認知症のない平均余命期間は、男性で20本の歯を有する人で18.88年、0本の人で16.43年だった。
女性では20本の歯を有する人で17.12年、0本で14.40年だった。
65歳の時点での認知症の期間も含む全余命期間は、20本以上の歯がある人では、男性では17.81年、女性で22.03年、歯が0本の場合、男性で15.42年、女性で19.79年だった。
(参考文献)
Journal of the American Directors Association(9月11日)
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歯をすでに失っている人が余命を伸ばすためには、インプラント治療が有効であるということにもなりますね。
肥満・歯周病で認知機能が低下。
・広島大学の研究グループによると、肥満病態下における歯周病が、認知機能を低下させることが分かった。
健常マウス、肥満マウス、歯周病マウス、肥満・歯周病マウスのそれぞれに認知機能評価試験を行った結果、肥満・歯周病マウスのみ認知機能が顕著に低いことが分かった。
さらに、肥満・歯周病マウスにおいて、中枢神経系に分布する免疫細胞「ミクログリア」が有意に増加していることを確認。
ミクログリアは死細胞や病原体を捕食するが、活動が過剰になると神経炎症を引き起こすことが報告されている。
ミクログリアを枯渇させる物質を与えると、肥満・歯周病マウスの認知機能が改善した。
(参考文献)
Journal of Oral Microbiology (11月14日)
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肥満・歯周病マウスでは、ミクログリアが過剰な状態となり、神経炎症を引き起こすために、認知機能が低下することが明らかになりました。
咬筋の容積がサルコペニアに関連
咀嚼に重要な機能を有する咬筋の容積が低下することで、サルコペニアになるリスクが高まる可能性が示唆された。
同研究は今後、サルコペニア予防や早期診断として活用されると期待がかかっている。
順天堂大学の研究グループは、1484人を対象に、MRIを用いて咬筋容量を測定し、サルコペニア発症リスクとの関連性を調査した。
「文京ヘルススタディー」に参加した高齢者(男性603人、女性881人)を調査したところ、男性の咬筋容積の平均は35.3ml、女性は25.0mlだった。
また、咬筋容積が最も小さいグループは、最も大きいグループと比較して、サルコペニアのリスクが男性では6.6倍、女性では2.2倍も差があることが分かった。
特に咬筋容積は遺伝的要因やホルモンなどの影響を強く受ける一方で、四肢の筋肉量は年齢やBMIによる影響が大きかったという。
(参考文献:Achive of Medical Research 10月16日)
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咬筋容積が最も小さいグループは、最も大きいグループと比較して、サルコペニアのリスクが男性では6.6倍、女性では2.2倍も差があることが明感ありました。
インプラント治療でサルコペニアのリスクを減少させることができるのではなかろうかと推察しています。
高齢者の嚥下機能低下が睡眠の質に影響
睡眠の質は身体的要因と強く関連しており、誤嚥による咳も原因の一つとして報告されていることから、加齢による嚥下機能の低下は睡眠の質にかかわるといえる。
広島大学の研究グループによる、60歳以上の男女3058人(男1633人、平均年齢66.5±4.2歳)に対して自記式アンケートで調査した。
その結果、28.0%が嚥下障害を有し、19.1%に睡眠の質の低下が見られた。 嚥下障害と睡眠の関連を解析したところ、男性では嚥下障害のリスクがあることが、「睡眠の質が悪いこと」「睡眠不満足」「不規則な睡眠」と関連していた。
女性では、「睡眠の質が悪いこと」「睡眠持続時間6時間未満」と有意に関連していた一方で、「睡眠不満足」「不規則な睡眠」と有意な関連はなかった。
また、男女とも「睡眠の質」「入眠時間」「睡眠困難」「日中覚醒困難」と有意に関連していた。
(参考文献:Heliyon 5月31日)
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睡眠中は唾液はそもそもさほど分泌されないのでは?と思いますが、高齢者の場合ごくわずかな唾液が気管方向に流れ、誤嚥による咳が夜間に発生することはあり得ると考えられます。
咳をする以上、睡眠が分断されるので、結果として睡眠の質の低下するのでしょう。
子どもの夜更かしでミュータンス菌が増加
北医大らは、夜間の虫歯発生リスクの原因を突き止めるために、子供唾液を夕食後1時間おきに採取し、ミュータンス菌量を測定。
唾液採取は自宅で行ったのち、研究室まで郵送する流れとした。
その結果、重度の虫歯をもつ子供の唾液を解析すると、夜遅くなるほどミュータンス菌の量が増えていたことが分かった。
唾液中のミュータンス菌は夜遅くなるにつれて「増える子」と「増えない子」がおり、増える子供は重度虫歯に罹患するリスクが大きいとの結果を示した。
(参考文献:Jpurnal of Clinical Pediatric Dentistry 8月26日)
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重度の虫歯をもつ子供の唾液を解析すると、夜遅くなるほどミュータンス菌の量が増えていたことが明らかになりました。
小学校の歯科検診では、大半は虫歯が皆無の子供たちがいる一方で、少数の虫歯が多発している子どもがいると聞きます。
夜間は昼間よりも免疫が低下する傾向があるのかもしれませんね。
糖尿病治療で歯周病が改善
糖尿病治療が直接的に歯周病を改善することが分かった。
大阪大学の研究グループは、歯科的な介入は一切行わずに、29人の2型糖尿病患者に対し、2週間の入院下での糖尿病集中治療を実施し、治療前後の全身的な臨床指標や歯科的指標を解析した。
その結果、血糖コントロール指標に加え、歯周病の炎症程度を示すPISAが改善。
さらに、PISAの改善度の大小で被検者を2群に分けて比較解析したところ、大きく改善した群では糖尿病治療前のインスリン分泌能が有意に高値を示し、糖尿病性神経障害および抹消血管商家の指標も有意に良好な値となった。
(参考文献 Diabetes, Obesity and Metabolism 8月15日)
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歯科的な介入は一切行わずに、2型糖尿病患者に対し糖尿病集中治療を実施し、血糖コントロール指標に加え、歯周病の炎症程度を示すPISAが改善することが明らかになりました。