入れ歯の悩みの最近のブログ記事
部分入れ歯の鉤歯の喪失リスクはブリッジの約3倍。
近遠心レストと遠心レスト
・76欠損で5にクラスプがかかる設計での部分床義歯の義歯床下粘膜へ加わる荷重は、近遠心レストと遠心レストを比較した場合にはあまり差が認められないことが示された。
(歯界展望 2020年9月号 )
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遠心レストよりも近遠心レストの方が歯牙負担が増大し、その結果義歯床下粘膜への荷重は減るものと考えていましたが、実験ではそうではないことが明らかになりました。
当たり前と考えていることも、本当だろうか?と疑問を持つ視点を持つことは大切なことだと感じました。
補綴装置として義歯を選択すると、残存歯喪失のリスクが3.65倍高い。
主機能部位という側面でも義歯よりインプラントに軍配が!
インプラントを義歯の直接支台として使う場合
義歯が痛くて使えていない方は、外側翼突筋は萎縮しているかもしれない。
インプラントで誤嚥性肺炎を減らせるか。
ピタッと合うのはレジン床?金属床?
部分入れ歯を作るときに、患者さんがまず迷うのが「保険の部分入れ歯にするか」「それとも自費にするか」だと思います。
(中略)
金属床の場合、クラスプから連結部、床までを、同一素材で1ピースのメタルフレームとして一体成型することができます。
あとからクラスプを付けたり右側と左側の入れ歯を連結させたりする必要がなく、設計通りの精巧な入れ歯が出来上がりやすいのです。
レジン床の場合は、クラスプはクラスプ、連結部歯連結部で別々に作って起き、それを後で組み立てるので、微妙な誤差が出がちです。
出来上がってすぐにはピタッとこないことが普通で調整を重ねながら仕上げていくことになります。
(どんなのがある? どう選ぶ? 部分入れ歯を知りたい! より)
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この本にも記載されているように、自由診療の金属床の方がクラスプから連結部、床までを同一素材で1ピースでメタルフレームとして一体成型できるので、保険診療のレジン床よりも精巧な入れ歯が出来上がりやすいといえます。
保険診療のレジン床(プラスティック製)は、かなりの誤差があるものと技工士さんも認識しているので、比較的緩めの設計にしているケースが多いように感じます。
レジン床は、様々なパーツがそれぞれ緩めであるがゆえに、また咬んだ時に金属床よりたわむ量が多いがゆえに、バネをかけた歯を揺さぶる結果となります。
すなわち、入れ歯を使用する時点で、歯を失うリスクが高まり、それと同時に使用する入れ歯の大きさが徐々に大きくなるということになります。
こうして考えると、自由診療の金属床は保険のレジン床よりはいいけれど、やはりバネをかけた歯をいずれ失う可能性が高いということになります。
そのような意味でも、インプラントの方が金属床よりも優先順位が高い場合は多いわけです。
「フレキシブルデンチャー」は、あまり推奨される症例はない。
60%もの義歯が装着後5年で使用されなくなる。
1970年代前後に、東京医科歯科大学歯学部部分床義歯補綴学分野で、5年間、2000症例程度のクラスプ義歯装着患者への大規模な経過観察・予後調査が行われた。