重度歯周病患者の口腔内でもレッドコンプレックスの割合は少ない。

・口腔内には500-700種類もの細菌が存在しており、これをSocranskyらは歯周病への関連性の高い順にピラミッド状に分類した。
その頂点のレッドコンプレックス(P.gingivalis, T.forsythia, T.denticola)の3菌種は、歯周ポケットから高頻度で検出され、強い病原性を発揮するといわれる。
サンプリング数を最深部の歯周ポケットからペーパーポイントで行った62名(男性24名、女性38名)の菌比率は、A.a : 0.01%、P.intermedia : 0.168%、P.g. : 1.423%、T.forsythia : 1.264%、T.denticola : 0.133%と歯周ポケット内総菌数の3%に過ぎなかった。
したがって、プラークコントロールの第一目的は、口腔内の総菌数を減らすことにあることが分かった。
(日本歯科評論 2016年8月号 )
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歯周病が進行している患者では、ほとんどレッドコンプレックスが検出されてはいるが、細菌比率でみると歯周病病原性の高い細菌は全体の1-2%に過ぎないというエビデンスです。
やはり、口腔内の細菌の総数を減らすために、プラークコントロールを徹底することが肝要ということになります。

2016年9月25日

hori (17:15)

カテゴリ:歯周病の悩み

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